男性職員が求められる理由

介護職といえば女性の仕事、というイメージが大きい人も多いかと思います。力仕事の多い介護業界では、男性職員はとても貴重です。しかし、業種により男性職員の割合に偏りがあり、どこの施設でも男性職員がいるというわけではないようです。平成25年に介護労働安定センターが行った「介護労働実態調査」によると、正規の職員として働く介護職の約三割が男性だそうです。

男性が介護職員として働くことには、様々なメリットがあります。
まずは男性の場合は女性よりも体力があるため、力仕事に適していることがあげられます。介護の仕事では利用者の補助をしたり、利用者の身体を持ち上げたりする機会が多くなりますので、力の強い男性は周囲から重宝されます。介護される側である利用者にとっても、力の強い男性は頼れる存在となるのです。
さらに男性の場合には男性の利用者に対して、同性介護ができるというメリットがあります。介護では着替えや入浴などで利用者が裸になる機会が多いのですが、この時に異性の介護職に裸を見られることを嫌がる利用者は多いです。同性介護であれば利用者は抵抗を感じることが少なく、スムーズに着替えや入浴などの介助を行うことができるため、近年では男性職員を積極的に採用する施設が増えています。

女性の多い職場で働くことに不安を感じる男性がいるかもしれませんが、これは本人の考え方次第でどうにでもなります。介護の仕事は大変に忙しく、実際に働き始めるとあまり気にならないものです。女性は気遣い上手な人も多く、働きながら気遣いについて学ぶことができるかもしれません。
もし今別の業界で働いていて介護職への転職に興味があるのなら、思い切ってやってみるのも良いかもしれません。人材不足、男性が少ないなどの観点から、貴重な男性スタッフとして喜んで迎えてくれる可能性が高いでしょう。